2014年1月31日金曜日

TARGET frontier JVの補正タイムの考え方を解説してみた

 TARGET frontier JVでは

TARGET frontierJV(ターゲット) | 使い方マニュアル
■補正タイム







にも記載がある通り、「補正タイム」という考え方で各競走馬のレース成績を指数化することができます。オンラインヘルプでは補正タイムを
「補正タイムは、基準タイムをもとに距離の違いとクラス移動を考慮してその中心を100であらわしたものです。」
と定義しています。本記事では補正タイムの考え方について解説してみます。

TARGETの補正タイムの考え方

 TARGETで補正タイムを算出するためには、まず各レースごとに基準タイム(各クラス・距離のレースでの平均的なレベルの勝ち時計)を決める必要があります。

2014年 1月26日 1回中山9日目  曇   良  15:01 発走(15:00から変更)
10R  初茜賞
 4歳以上・1000万下(定量)(混)[指定]   16頭立   ダート 1800m 
 
レースごとに基準タイムを設定する項目がある

を例にしてみましょう。このレースではアドマイヤジャコモが1.56.3のタイムで勝っています。

 もしこのレースのレベルが1000万下として平均的だとすると、基準タイムは1.56.3と設定します。
 またこのレースが超ハイレベルで5着のプレミアムタイムでも平均的な1000万下のレースならば勝ち負けできるとかんがえるのであれば、基準タイムとして5着のプレミアムタイムの走破タイムである1.56.8を設定することになります。
 逆にこのレースが低レベルと考えるのであれば、基準タイムを勝ち時計の1.56.3より速いタイムを設定することになります。

 つまりTARGETの補正タイムの考え方の基本として、自動的に補正タイムが計算されるわけではなく、あくまで各レースのレースレベルを主観的に判断した基準タイムを元に決定されることになります。つまり基準タイムの設定が正しくないと、表示される補正タイムも不正確なものになります。

 上記の基準タイムは自分で設定してもいいのですが、TARGETの作者(BLITZ氏)が提供している基準タイムを利用することも出来ます。
データ登録→基準タイムファイルのダウンロードと登録
から取得可能です
TARGETの作者が提供している基準タイムを元に、もう少し補正タイムを見てみます。

先の初茜賞の出馬表を開いて、補正タイムのタブを選択すると、以下のとおり補正タイムの一覧が表示されます。


 まずはアドマイヤジャコモの1走前の補正タイムを見ると103になっています。100がそのクラスの平均的な勝ち負けのレベルを表しますので、103というのは1000万下クラスとしては高評価ということになります。

 アドマイヤジャコモの1走前の成績も開いてみます。



BLITZ氏はこのレースの基準タイムを1.54.2に設定しており、アドマイヤジャコモはそれより0.3秒早い時計の2着ということで補正タイムは103になっています。詳細は公開されていませんが、基本的には0.1秒の差が補正タイム1に対応しているようです。このレースでは基準タイムを上回る時計で走っている馬が3頭いるということで、BLITZさんはこのレースを1000万下クラスとしてはハイレベルのレースと評価しているとわかります。

続いてプレミアムタイムの前走の補正タイムを見てみると、出馬表上は93と表示されています。



一方、前走のレースを成績で見てみると


成績画面で見るとプレミアムタイムの補正タイムは102になっています。

 なぜ画面によって補正タイムが変わるのでしょうか。
 つまり、補正タイムというのは基準となるレースのクラスにより異なる数値になるということです。成績画面の補正タイムは、このレースの基準タイム(1.54.6)を元に計算されるため、プレミアムタイムの勝ち時計1.54.4の補正タイムは102と表示されます。あくまでこの補正タイム102は500万下クラスを前提とした補正タイムです。
 出馬表のレースは1000万下クラスですので、プレミアムタイムの500万下クラスの補正タイムは1000万下クラスのものに補正され、102→93に変わっているのです。(この補正ロジックも公開されていないと思います)

 また、画面によっては以下のように「補9」という項目で補正タイムが表示される場合があります。


これは、1000万下クラスを基準に修正された補正タイムが表示されていることを意味しています。
(なぜ「補9」なのかは、今の1000万下クラスは昔は900万下クラスだったからですね)

BLITZ氏提供の基準タイムを使うか、自分で設定するか?

TARGETの補正タイムを使う場合、まずBLITZ氏提供の基準タイムを使うか、自分で基準タイムを設定するかを決める必要があることがわかると思います。
 BLITZ氏提供の基準タイムを使うということは、つまりBLITZ氏のレース評価にのっかって予想することになる点に注意が必要です。自分で基準タイムを設定する場合も、先の例の通りクラス間の補正はTARGETが自動で行いブラックボックスになる点は注意する必要があります。どうもTARGETの補正タイムの場合は昇級初戦は指数が低く見える傾向があるようです。

 ちなみに、私自身はTARGETの補正タイムの考え方ではなく、独自の指数を使っています。一般的な指数の考え方ではクラス間の補正が必要な物が多いですが、私の指数はクラス間の補正を考慮しない計算方法です。そのうち記事にしてみたいと思います。