2014年1月29日水曜日

Dropboxを使ったTARGET frontier JV 環境の同期(母艦とモバイルPC、2台でTARGETを使う場合にオススメ)

 TARGET frontier JVを競馬予想や投票に長年使っていると、競馬場でもTARGETを使いたくなります。そのためにはモバイル端末でもTARGET環境を構築する必要がありますが、その際に悩むのがデータの同期です。



 単にファイルコピーすればいいのでは?と思われるかもしれませんが、コメントの入力や投票結果など、母艦とモバイル環境双方で更新される情報をデータが失われないように相互コピーするのは意外と面倒です。

 その対応策として、私はTARGETの一部フォルダをDropboxで同期することで、TARGETのコメントや投票結果の双方向同期を行っています。本記事ではその設定内容を紹介します。

前提条件

TARGET frontierJV(ターゲット) | 使い方マニュアル

に記載がある、環境設定の基本ファイル・フォルダを開いて、画面一番下の各フォルダパスの指定を相対化して保持するにチェックが入っていることを前提とします。また「C:\Program Files\~」等にインストールすると、色々面倒なので
  • 母艦PCのTARGETインストールフォルダ:C:\TFJV
  • 母艦PCのDropbox同期フォルダ:C:\Dropbox
とし、モバイルPC上に新たにTARGET環境を構築するとします。あとOSはWindows 7以上で動作確認済みです。

まずは同期対象フォルダ、ファイルを決定する


 まず、どのフォルダ、及びファイルを同期対象にするかですが、私は以下のファイルをDropboxの同期対象としています。
  • MY_DATA
  • FUKA_TIME
  • STBABASA.DAT(基準タイムのファイル)
 基本的には、JRA-VAN Data LabからTARGETの機能で自動登録できないフォルダ群を同期対象としています。逆に言うとTARGETで自動登録できるファイルをDropboxで同期するメリットはあまりないと思います。

 MY_DATAフォルダには、投票内容やコメントデータや印データ等、本人しか持っていないデータが格納されており、同期対象にしています。
 FUKA_TIMEフォルダについては、付加タイムを設定しているため同期対象としてます。
 STBABASA.DAT(基準タイムのファイル)については、私が独自に基準タイムを設定しているため同期対象としてます。
 実際どのフォルダやファイルをDropboxで同期すべきかはTARGETの利用の仕方によっても変わってきますので、

TARGET frontierJV(ターゲット) | 使い方マニュアル
■各ファイル・フォルダの説明 ...

を参考に、各自でカスタマイズしてみてください。


同期対象フォルダの移動、シンボリックリンクの作成


 次に母艦PCの同期対象フォルダをDropboxの同期フォルダに移動します。理由は後述しますが、コピーではなく移動である点に注意してください。ここでは

C:\Dropbox\TFJV\MY_DATA
C:\Dropbox\TFJV\FUKA_TIME
C:\Dropbox\TFJV\STBABASA.DAT

というように移動したとします。これで上記フォルダ群がDropboxで同期されます。

 ただ上記フォルダ群は当然C:\TFJVフォルダ内にも必要なので、シンボリックリンクの機能を使って、C:\TFJVフォルダ内にリンクを作成します。
 管理者権限でコマンドプロンプトを開き

mklink /D C:\TFJV\MY_DATA C:\Dropbox\TFJV\MY_DATA
mklink /D C:\TFJV\FUKA_TIME C:\Dropbox\TFJV\FUKA_TIME
mklink  C:\TFJV\STBABASA C:\Dropbox\TFJV\STBABASA

のように同期するフォルダ、ファイルごとにリンクを作成して下さい。フォルダの場合/Dオプションを付ける必要があります。フォルダを移動した理由は同名のフォルダやファイルがリンク先に存在すると、シンボリックリンクの作成に失敗するからです。

 念のため、シンボリックリンク作成後、母艦PCでTARGETが正しく動作するかを確認して下さい。

 

モバイルPC上のTARGET環境構築


 最後にモバイルPC環境上でのTARGET環境構築です。まずは母艦PCのC:\TFJVフォルダを、Dropboxで同期するフォルダ、ファイルを除いてまるごとモバイルPC上にコピーします。

 その後は母艦PC上と同様に、モバイルPC内のDropboxの同期フォルダに対してシンボリックリンクを作成すればOKです。

 仮にモバイルPC上でもC:\TFJVフォルダにTARGETファイル群をコピーしており、Dropboxの同期フォルダのパスも同じであれば、シンボリックリンクのコマンドは同じになります。もし母艦とモバイルPCとでパスが異なるようなら、mklinkのパス指定も適宜変更して下さい。

 正しくデータが同期され、モバイルPC環境でもTARGETが正しく動作することが確認できれば、母艦とモバイルPC間での同期設定が完了です。
 なおTARGETを初めて起動した端末ではJV-LINKのインストールが促されます。JRA-VAN DataLabでデータのダウンロード等を使う場合、JV-LINKが必須なので、JRA-VANのサイトからダウンロードし、インストールする必要があります。またDataLabを利用するにはPCごとに利用キーをJRA-VANのマイページより取得する必要があります。1アカウントで2つの利用キーが取得できるので、2台のPC(例えば母艦PCとモバイル用PC)で同時にTARGETを利用できることになります。PCが変わるごとに(PCを初期化した場合も)利用キーも再取得する必要がある点は注意。利用キー設定後、TARGETからのデータ登録が動作すれば、設定完了となります。
 
 以上、ちょっとめんどくさいですが、一度同期環境を作ると便利なので、母艦とモバイル2台体制でTARGETを運用しようとしている方はDropboxによる同期環境を検討してみてはいかがでしょうか。